イタリアの国鉄の駅には改札がなく、電車に乗らない人も自由に行き来が出来て旅立ちの見送りをするのに日本みたいに入場券を買わないといけない、なんてこともないのですが、その代わりに電車が発車した後、車掌さんが切符拝見にまわってきます。
で、そのとき切符に刻印がされていないとその切符は有効とは見なされず、下手をすると罰金を取られることもありますので気をつけましょう。
(写真↓↓↓右下の切符を買った、テロントラの駅のグーグルマップです。)
(写真はイタリア国鉄の切符いろいろです)
左上が普通の切符で左下が裏返したものです。
このとき、僕は刻印を打つのを忘れたまま電車に乗ってしまい、発車直後にそのことに気が付いて車掌さんのところに行って、「すいません、刻印打つの忘れたまま乗ってしまいました。」と自己申告して車掌さんに刻印の代わりに日時を書いてもらいました。
これ、もし事前に自己申告せずに車掌さんが切符拝見に来られたときに、「すいません、刻印打つの忘れてました」と言ったとしたら、車掌さんによっては『外国人だし見逃してあげるか』ってなる人もいますが、許してくれない厳しい車掌さんもいますので電車に乗る前は駅で刻印打つのをお忘れなく。
逆に言うと、距離が短かったり車掌さんが働き者じゃなかったりすると切符拝見が来ないときもあって、そんなときは切符持ってなくても電車に乗れてしまう訳ですが、そんなのを期待して悪いことをするのもダメですからね。
実際、アッシジという町からペルージャまで電車に乗った日本人3人組が、20分~30分ほどの距離だし切符拝見も来ないだろうと切符を買わずに乗車し、3人でトイレに隠れてやり過ごそうとしたんですけど見事に車掌さんに見つかったそうです。
わざわざイタリアまで行って犯罪を犯すなんて残念なことは、いくら魔が差したとしても絶対にやめましょう。
ちなみにイタリア語で刻印を打つことは、timbrare(ティンブラーレ)と言います。
イタリア語は覚えていなくても、切符に自分で刻印を打つことはお忘れなきよう。
話を写真に戻します。
右上が20kmまでの切符で、たしかフィレンツェからピサに行ったときに使ったんだと思います。
この切符なら切符売り場の長蛇の列に並ばなくても、売店で買えますので行き先によってはこちらを利用すると時間の節約になると思います。
また、駅ではなく街なかにある旅行代理店みたいなところで、【Ferrovie】とか【FS】いう文字とともに電車の絵が書いてあるステッカーを貼ってあるお店だと、そこでも国鉄の切符が買えたりします。
これも駅の切符売り場の長蛇の列を回避するための方法ですので、もし街を歩いているときに見かけたら覚えておくと便利です。
写真見て思ったんですけど、このとき僕はフィレンツェに部屋を借りていてペルージャ日帰りで遊びに行ったはずなんですけど、なんで往復の切符を買ってなかったんでしょう??
(左下の車掌さんに日付書いてもらった裏返ってるのが帰りに買った切符だと思います。)
で、フィレンツェからペルージャは9.2ユーロだったんですね。
(今、検索してみたら7.9ユーロとか出てきたんですけど値下げしたんでしょうか??)
約150kmの距離で1200円ちょっとというのは日本と比べると約半額ぐらいですね。
そして右下はテロントラという小さな駅の自動券売機で買った切符です。
夕方に駅に着いたら駅の切符売り場はすでに閉まっていて、駅の側にBARがあったのでそこで切符売ってないか聞きに行ったら、『ここには売ってないけど、駅に自動券売機があるからそこで買えるよ』と教えてもらって、はたしてちゃんと切符とお釣りが出てくるのかとドキドキしながらお金を入れました。
結果、無事に出てきてホッとしたんですけど。
お金を入れたら商品とお釣りがきちんと出てくる。
日本なら当たり前以前のこんなことにも感謝できる、イタリアはそんな国です。(笑)
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