観光から帰ってきて一歩ホテルに入ると安心しがちですが、ホテルの中でも様々なトラブルが発生します。
「真冬にナポリの三ツ星ホテルに泊まったら、シャワーのお湯が出ず赤茶けた水が延々と出てきた」
は僕の体験談ですが、こんなのは可愛いものです。(笑)
僕のお気に入りのホテル、ローマのディーナのグーグルマップです。
(写真はDINAで泊まった部屋です)
以前の記事で、「僕自身、スリにあったりスリや詐欺を見かけたり話を聞いたことはあるのですが、幸いにしてイタリアで被害と言えるほどの被害にあったことはありません。」と書きましたが、唯一の被害?(というほどのものでもないですが)を受けたのはホテルの中での出来事でした。
どこのホテルだったかは忘れましたが、まだイタリアに慣れてない頃、わざわざ日本からボトルのシャンプーを持って行ってまして、初日の夜に使った後バスルームに置いていたんですね。
で、2日目の夜にシャワーを浴びようとするとシャンプーがない。
とりあえずその場は友達のシャンプー借りて済ませて、ホテルの人に聞いてみると清掃の人に
『あー、なんかあったけどゴミだと思って捨てちゃった』
と言われてしまいました。
「あんなほぼ満タンのシャンプー、なんでゴミと間違えるねん?」
と思いましたが、その頃は言葉もつたなくて言いたいことも言えない状況でしたし、まあ言ってもたかがシャンプーですし、相手も悪気はなかったのかあっけらかんと捨てたと言ってますし(←謝るでもなく、『あんなところに置いてるからよ』と僕が責められました。なぜ???)、まあ仕方なかったのかな、と。
僕はシャンプーで済みましたけど、人によってはホテルに置いておいたデジカメがなくなったなんて話を聞いたこともありますので、ホテルの中とはいえ可能なかぎりスーツケースの中に入れてきちんと鍵をかけてから部屋を出ましょう。
さすがにデジカメとかだと、金額的な痛手に加えそれまで撮ってきた旅の思い出まで失ってしまう訳ですから、念には念を入れて細心の注意を払っていただければと思います。
夜遅くにホテルのスタッフが部屋のドアをノック
これは、たまたま入ったフィレンツェのレストランで隣の席に座った日本人女性2人から聞いた話です。
夕食を済ませホテルに戻り、部屋でくつろいでいた夜遅くに部屋をノックする人が現れたそうです。
ドアを開けずに彼女が対応すると、男性の声で『ホテルのスタッフです。フロントで預かっていたパスポートを返しにきました。』とのこと。
さすがに時間も遅かったので、「明日の朝でお願いします」と言ってドアを開けずに断ったそうなのですが、翌朝ホテルのフロントで「昨日の晩にこんなことがあったんですけど・・・」と話すと、『キミたちの部屋には誰も行ってないし、そもそも夜遅くにパスポートを返しにいくなんてありえない』と言われたそうです。
前夜いったい誰が部屋をノックしたんでしょうね?
結果的にかもしれませんが、彼女たちが部屋のドアを開けなかったのは本当に賢明な判断だったと思います。
女性のみなさまは僕たち男性とはまた違う危険も待ち受けていますので、ホテルの中とはいえくれぐれもお気をつけくださいませ。
僕が経験したホテル事情
いつも貧乏旅行でしたので2つ星とか頑張って3つ星のホテルばかり利用していた僕ですが、前述のナポリのホテルでお湯が出なかったのとシャンプー事件以外は特にトラブルもなく、ホテルの人達みんないい人で楽しい思い出ばかりです。
4つ星5つ星のホテルは部屋も綺麗でいわゆる日本のホテル的な感じのところが多いんですけど、個人的には家族経営の小さなホテルの方がイタリアらしくて好きです。
フィレンツェで泊まった部屋には、天井画が描かれていて驚いたこともありますし。
あ、これを書いていて今突然思い出したんですけど、僕はけっこうな低血圧で朝は超テンション低くて朝ごはんもほとんど食べられない人で、ミラノで連泊したホテルでバイキング形式の朝食を食べる部屋に行くと、お婆さんが飲み物を聞いてくれるんですけど、友人達がカプチーノだのエスプレッソを頼む中、僕だけボーッとしながら「冷たい牛乳をお願いします」と言ってたら、最終日の朝に『貴方はほんと子供みたいだね~。(笑)』なんて笑われたのを思い出しました。
なんてことない小さな出来事なんですけど、なんか僕の中ではあのお婆さんの笑顔とともに忘れられない思い出になっています。
ホテルの中も鍵がかかっているはずの部屋の中もたしかにイタリアで、時に危険が潜んでいる場合もあるんですけど、多くのホテルの人たちは親切で【僕たちが一般的にイメージするイタリア人】が多く、楽しい思い出に出会えると思います。
この記事の写真に使ったローマのホテルDINAは、最初に利用したときちょっとした偶然が重なって訪れたのですが、部屋も綺麗で可愛くてオーナーの方はじめスタッフの方々も親切でお気に入りのホテルになりました。
何年か後にローマに行ったときもDINAに泊まって、女性スタッフに「前に泊まったとき、オーナーさんと一緒に撮った写真持ってきました」と言って手渡すと、『ありがとう。残念だけど、彼は去年亡くなってしまったの・・・・でも、きっと父も喜んでると思う。』と言われ、まったく想像もしていなかった悲しみに遭遇した経験もありますけれど、ときどきそのときの写真を見返しては一期一会という言葉を噛みしめています。
みなさまのイタリア旅行が、ネタにして笑える程度のアクシデントと、忘れがたい素敵な思い出がいっぱいの旅になりますように願っています。
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